ITと製造業の間で呻く

組込み系元SEの呻き

変化する組込み系

ここ何年もの間感じているのは
組込み系 という分野が変わってきて
ユーザーから一番遠いところにいた組込み系が
もっとユーザーの近いところにでてきているんじゃないかと思う。
 
これまではエンタープライズ系やWeb系とは
異なりコンピューティングや制御系に近い部分を作りこむのが
組込み系だったと思う。
 
簡単に言えば、ある装置の機械や電気、電子制御していた部分を
ソフトウェアに置き換える、ある意味で装置の部品のようなソフトウェア(もしくはハードを含む)
を指していたように思う。
 
もちろん、そんな組込み系がなくなったわけではなく大半がそうなんだけど
機械やデバイスを制御したいという単純なハードの置き換えではなく
装置自体の稼働状況を知りたいとか遠隔でメンテしたいとか
利用率に応じて課金したいとか、一定回数使ったら保守員を派遣したいとか
装置の持つ情報をうまく処理したいというニーズが出てきているように感じている。
 
そこで組込み系のエンジニアに求められていることも変わってきてると思う。
これまでは品質が高く安定したソフトウェアの開発が求められていたが
これからはあらかじめネットワークにつながることや
取得したデータをうまく再利用することそんなことが求められくるのではないか?
 
もっというとサーバとの通信はどうするのがいいのか?
場合によってはNICの仮想化なども考慮する必要があるかもしれない。
 
たとえば、OSひとつとってもネットワークとの親和性を考えるとか
制御系はアセンブラやCで書くけど、情報系はPythonRubyのような
生産性の高い言語を使うなど新しい考え方が求められてくると思う。
 
組込みだからデバイスドライバやOSだけやってればよくて
言語もアセンブラやCだけができればいいという時代はもう終わって
組込みだけどエンタープライズの技術もWebの技術もフル活用していく時代が
もう始まってるんじゃないだろうか?
 
IoTがバズワードで終わらないためにも、せっかっく組込みに吹いている風を
逃しておいしいところを誰かに食べられないためにも
もう一度、自分たちができることを見直したい。